女性の性欲に対する罪悪感と、処女をこじらせてしまう根本原因

女性の自己評価の低さに関する考察①

私は20歳の学生です。これまで男性経験は無くてバージンです。初めてなので、何を申し上げたらいいのか…現状を変えるきっかけになればと思い、申込みさせて頂きました。こういうサービスを利用したことが無いので、右も左も分かりませんが…よろしくお願いします。
あともう一つお願いが…実は私はすごく悪いことをしています…。誰にも話すことが出来ず相談に乗って頂くことは可能でしょうか?

清楚な大学生の女の子が、僕に打ち明けてくれた「悪いこと」

カオルです。女性向け風俗ムツゴトのお店を始めたころ、予約申し込みの際にこんなコメントを頂いたことがありました。僕は、何か邪悪な犯罪行為に手をそめている女性ではないのかと、まったく気がすすまなかったのですが、しょうが無くお会いしてみると、小柄で真面目そうな大学生の女の子が座っていました。

「悪いこと・・」が気になって仕方なかったのですが、彼女から話してくれるのことをずっと待っていたら、帰る間際にやっと打ち明けてくれました。それは「オナニー」。物心ついた頃から、ちょっと寂しくなったときなど、彼女は無意識に性器をいじっていました。小学生の低学年の頃、触っているところをお母さんに見つかって叱られたそうです。その時にこれは悪いことなんだと、強烈な罪悪感が植え付けられてしまったようです。その後もしてはいけないと思っても止められないし、思春期になると排卵日の前後は更にオナニーをしたくなってしまい、なんてふしだらないけない子なんだと自分自身を責めるようになってしまいました。

エッチな自分は嫌いで気持ちが悪い

最初の頃は、真っ赤な顔で「オナニー」は悪いことだと、一生懸命に打ち明けてくれるその様子を見て、単純に「かわいいなー」と僕は感じていました。でも回を重ねる毎に、この女性は本気で性欲を持っている自分のことを嫌悪しているのだと言うことが判ってきました。「自慰行為は悪いことでは無いよ、、」と僕が口で説明したくらいでは、全く彼女には通じないのです。数年間の時間をかけて、彼女のことを知るにつれて、彼女が抱えているいろいろな問題が繋がっているように僕には思えてきたのです。

キリスト教的な原罪を架せられている女性

僕は、「すべての女性は自身に性欲があることに罪の意識を感じてしまっているのでは無いか」と考えています。
旧約聖書には、楽園に住んでいたアダムとイブが、蛇にそそのかされて食べてはいけない禁断の果実(リンゴ)を手にとってしまったため、神様に天国を追放されてしまうお話が載っています。ユダヤ教には「アダムが犯した罪は、その後で生まれた全ての人類に及ぶ」という「原罪」という概念があります。

前述の大学生の女の子の「原罪」はオナニーという禁断を冒していること。神様であるお母さんからダメだよと言われているのに、それを止めることが出来ないこと。彼女は悪いことをしているという、罪悪感にずっと苛まれてしまっているのです。

女性の「原罪=性欲」が自己評価の低さに繋がるロジック

具体的に性欲に対する罪の意識が、どのように大学生の彼女の「自己評価の低さ」に繋がっていっているのか、整理してみましょう。

  • 物心ついてから無意識に性器をいじっていた
  • お母さんにそれは悪いことだと叱られる
  • でも寂しくなると下半身に指が伸びてしまう
  • オナニーは悪いことなのに止められない自分を嫌悪してしまう
  • 排卵日が近くなると、身体の奥から強い性欲が湧き上がってくる
  • 性欲がある自分が気持ち悪いし、悪い子なのだ
  • 私がこんなに強い性欲を持っていることを絶対に誰にも知られたくない
  • こんなに性欲が強い女性はきっと私だけに違いない。
  • 男の子に告白されても、こんな気持ち悪い私を好きだと言ってくる彼は変だ
  • 彼はこんな淫らな性欲を抱えてしまっている本当の私を知らない。
  • 今は好きだと言っているが、私の性欲がバレてしまったらきっと幻滅してしまうに違いない。
  • 本当は誰かに私のことを理解して欲しいけれど、こんな罪深い私のことを理解して救ってくれる男性はいないだろう。
  • 私は本当にダメだし、救いようがない。性欲は身体の奥から湧き上がってきてしまってもはや止めようもない。できることなら消えて無くなってしまいたい。

次回は、具体的にどうこの問題に取り組めばいいのか、考えてみたいと思います。

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>30歳女性の3人に1人が処女・バージン

30歳女性の3人に1人が処女・バージン

30歳女性の、3人に1人は処女といわれています(性経験のない女性の割合は、25~29歳で32.6%、30~34歳で31.8%〈2015年厚生労働省出生動向基本調査〉)。

恋愛もセックスも自由な今、3人に1人という数字は意外と多いと感じられる方が多いかもしれません。
「機会がない」「セックスしてもいいと思うような相手がいない」「その気になれない」など、その理由はさまざまですが、実は少なくない女性が「男性嫌悪や不信」「性的なトラウマ」「痛みや出血への恐怖」などの悩みや不安を抱えていることはあまり知られていません。

年齢を重ねれば重ねるほど、処女の十字架は重く女性にのしかかっていきます。
ある40代の女性は、処女であることについて、「40歳でバージンなんて正直気持ち悪いし、引くと思います。だからこれは、絶対誰にも言えません。私ひとりで抱えるしかない最重要機密です」とおっしゃっていました。
処女という十字架を背負っているのは、決してあなただけではないのです。

女性用風俗ムツゴトのお客様で30代のバージン女性、仮にA子さんとします、はこんなことをおっしゃっていました。
「私は処女、恋愛経験もゼロで、彼氏がいたこともありません。仕事に追われて、家に帰って寝るだけの生活。自信が持てなくて、家庭を持つ女性にいつも劣等感を感じていました。このまま異性と一切無縁の人生を送るかと思うと、絶望的な気分になります」

常に『女性としての自分に自信が持てない』『消えてなくなってしまいたい』という強迫観念にかられ、未経験であることについて、なんとも説明しがたい心のわだかまりがあったとA子さんは言います。
ベッドの中で抱き合った後、A子さんは「ずいぶん久しぶりに、人に甘えたような気がします」
と、ため息を漏らしました。

A子さんは、「『女』を出してはいけないと、ずっと自分に言い聞かせてきました。人に頼ったり、甘えたりしてはいけない、そんなことをしたら自分がガラガラと崩れてしまうと思い込んでいました」と言います。
「怖かったですか?」 と、聞くと、
「いえ、実際、怖いことは何も起こらなかったし、弱い面や、もろいところも含めて、私は私のままでいいと思うことができました。自己否定の固まりだった自分を、少し肯定できるようになったような気がします」
とおっしゃいました。
処女をいつ卒業するかは、個人的な事情であり、これまで機会がなかっただけで、何歳であっても、まったく遅くはありません。

30代、40代以上で処女の方は特に、人一倍まじめで、努力家の方が多いように感じます。自分の楽しみは後回しにて、人のため、会社のため、家族のために時間を使ってきたのではないでしょうか。
明日からはどうぞステキな時間を過ごされることを、自分で自分に許してあげてください。